Synthesijer.Scala」カテゴリーアーカイブ

Synthesijer.Scalaの代入・状態遷移について

Synthesijer.Scalaでは,特定の状態でのレジスタへの代入は

sig0 <= (state, sig1)


と,条件付きの状態遷移は

state0 -> (flag, state1)


と記述するようにしていたのですが,美しくないというコメントをいただき,また同時に”*”ではどうか,というご提案をいただいたので対応してみました.

つまり,

sig0 <= state * sig1


あるいは,

state0 * flag -> state1


というように書けるようになります.

いわゆるベンディングマシンの例題であれば,次のような記述になります.

package synthesijer.scala

class VendingMachine(n:String, c:String, r:String) extends Module(n, c, r){

  def this() = this("vendingmachine", "clk", "reset")

  val nickel = inP("nickel")
  val dime = inP("dime")
  val rdy = outP("rdy")
  val seq = sequencer("main")

  val s5,s10,s15,s_ok = seq.add()
  rdy <= seq.idle * LOW

  rdy <= s_ok * HIGH
  seq.idle * nickel -> s5
  seq.idle * dime -> s10

  s5 * nickel -> s10
  s5 * dime -> s15

  s10 * nickel -> s15
  s10 * dime -> s_ok

  s15 * nickel -> s_ok
  s15 * dime -> s_ok

  s_ok -> seq.idle

}


ガードライクに書ける方がいいのでは?というコメントももらったので,後で試してみよう.

Synthesijer.scala の大きな変更

Synthesijer.scalaの演算系を大幅に変更しました.従来は,たとえば,カウンタのインクリメントを

counter <= expr(Op.+, counter, 1)

などと不細工に記述する必要があったのですが,

counter <= counter + 1

と,すっきり記述できるようになりました.

今後は,ユーザとして記述するSynthesijer.scalaコードでは,exprメソッドの呼び出しは禁止されるようになります.

また,都合上,定数を利用したい場合に,これまでは,

 new Value(10, 32)

と作成していたのですが,これからはModule.scalaで定義されているvalueメソッドを使って

 value(10, 32)

とするように変更されました.

この変更は,今までのバージョンとの互換性がありません.従来通りexprを自分で呼び出して式を組み立てたい場合には引き続き0.1を利用してください.

新しく始める方は最新版のバイナリパッケージ0.2.1または,Gitからソースコードをcloneしてご利用ください.

リコンフィギャラブル研究会で発表させていただきました

“企業における”という発表をさせていただくのは大変おこがましいのですが,
せっかく機会をいただけましたので,
イーツリーズ・ジャパンでのアプリケーション開発の事例紹介と
開発に際して開発コストを削減する取り組みについて紹介させていただきました.
後半1/3〜1/4くらいがSynthesijerとSynthesijer.scalaの話です.


Synthesijer.Scalaをはじめました

Synthesijerの開発をはじめたときからJavaをHDLにするだけじゃなくて,ClojureかScala”で”簡単にハードウェアモジュールを書きたいと思いつつ手を出せていませんでした.

ここ2,3日の空いた時間を使って,ScalaでUDPTest.scalaのようにかけるようにしてみました.76行目あたりのステートマシンの記述がちょっとお気に入りです.

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